2008年12月アーカイブ

 

 今日は2008年12月31日です。

今年1年も後十数時間で終わろうとしています。

 

 今年は私の人生において一番辛い年になってしまいました。でも一番人の心の

さしさを知ることができる1年でもありました。

 

 1月に肩にできた腫瘍を摘出手術をして、2月から9月までは経過観察で何の

治療もしませんでした。10月から12月まで治験参加の為に効果のないと思われ

る抗がん剤の治療。そして今日、一年が終わろうとしています。

 

 このブログを通して胞巣状軟部肉腫で私以上に苦しんでいる人や前向きに一生

懸命頑張っている人と出会うことができたことは私にとって治療や生活する上でと

ても励みになりました。

 

本当にありがとうございました。そして来年もよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 私の会社も今日の午前中で1年間が終わります。私が3ヶ月も入院してしまった

のに会社を今まで通り維持できていることに従業員の皆様にとても感謝したいと

思います。

 

 昨日従業員の1人が会社を辞めたいと言ってきました。その兆候は以前からあ

ったのでとても心配していました。私に仕事を辞めると言う前に自分がフォローで

きなかった事がとても悔しいです。3ヶ月も入院して自分の事しか考えることがで

きなくなっていました。でもその間も会社は動いていたのです。

 

 特に今回は本人がもう無理だよと赤信号をだしていたのに相談にのってあげる

ことも助けることもできなかった。自分が入院している間に新しい仕事に変わって

どんどん今の仕事がいやだという気持ちが大きくなってしまったようです。

 

 特にその方はこの会社を作り上げてくれた中の1人なので、この様なかたちで

辞めてしまうのがとても寂しいです。自分と一緒に夜遅くまで仕事して、休みの日

も仕事が間に合わないと手伝ってくれました。そうやって築きあげてきたのは、今

事を仕切っている人達ではなく現場の数人の人達なのです。過去の事かもしれ

いけどそのように頑張ってくれた事を私は忘れることができません。

 

 自分が末期がんで、もしかするともう脳に転移しているかもしれない、来年死ん

でしまうかもしれない。そんな中で自分が責任をとれない以上その人達を守ってあ

げることができないことがとても悔しいです。

 

 入院している3ヶ月で自分の会社が自分の会社ではなくなってしまったみたいで

す。とても寂しい年末になってしまいました。

 

 

 

 

 

3クール終了 

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 昨日病院から退院してきました。

 

 今回も前回同様高熱もでなかったのでとても助かりました。吐き気や嘔吐も前

回の時よりさらに楽でした。ちょうどクリスマス前に退院できたので、よかったと思

います。クリスマスパーティとお正月を家で過ごすことができます。

 

 入院生活が長かった為でしょうか抗がん剤が終わった後に何度か立ちくらみや

歩いている時にふらっとすることがあったので入院の後半は一生懸命歩いて体力

を付けよう努力していました。1日1万歩を目標としていたのですが6000歩ぐら

いが限界のようです。足のふくらはぎがちょっと痛いです。ただの筋肉痛。

 

 昨日妻から電話で、ばあちゃんが腕を骨折して通院していたのだけどさらに転

で肩を脱臼していると連絡がありました。私が入院していたので骨折したことも

っていたようですが、一週間前に骨折して昨日さらに脱臼したときいてびっくりし

した。

 

 家に帰ってみるとばあちゃんが自分の部屋で腕をつって座っていました。とても

小さく感じました。妻は、私の病気とばあちゃんのことさらに会社と、とても大変な

一週間だったようです。

 

 

 口ではあまり言えませんが妻にはとても感謝しています。ありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 明日入院してきます。今回も前回と同じ15階でした。ここは泌尿器科の入院患

者の病棟のようです。整形外科の病棟と違いこっちの病棟のほうが落着きます。

整形外科病棟だといろいろな事を聞かれた時に困ってしまいますが、ここだと深く

突っ込んでくる人がいないので助かります。

 

 でも効果のないと思われる抗がん剤をやっていること、肺に転移していることを

話すと相手が何を話していいのかわからなくなるのが手に取るようにわかってしま

うので私も本当の話しができないのがとても辛いです。同じ癌患者でも難しいとこ

ろがありますね。

 

  今回もノートパソコンを持っていけないので、DVDの画像を一生懸命携帯の動

画に変換しています。これをmicroSDに保存してもっていきます。でも容量が足り

ないのでもう一枚買ってこようかな?今日はこれから本屋に行ったり、DSのソフト

を買いに行ってゆっくり過ごします。

 

 また、退院するまでブログお休みしますがメールは携帯に転送されるので時間

のある方はメールください。すぐには返信できませんが携帯から返信します。 

 

 

では行ってきます。(今年中に帰ってこれますように???)

 

 

 

 

 


 

 

 昨日病院から入院の連絡がありました。12月9日火曜日に決定しました。3ク

ール目の抗がん剤治療に行ってきます。

 

 

 

末期がんの女医が贈る患者へのメッセ

ージ」というのがありました。内容を読んでいると私もとても共感できると思ったの

で簡単に紹介させて頂きます。

 

1.内にこもらないで

 がんだからといって内にこもらず、明るい気分になってどんどん出掛けてほしい

ですね。



2.患者同士つるんでスピリチュアル・ペインを軽減

 難しい言葉ですが、「スピリチュアル・ペイン」とは目に見えない苦痛という意味

だそうです。、「自分は病気には負けてない」と強く意識して、職場への復帰を目

指してほしいです。

 

3.精神的にタフになって

 どんなにつらくても、決してあきらめないでほしいです。

 

4.担当医と患者の信頼関係を

 がん治療を続けていく上で、担当医と患者間で信頼関係を構築することも大切

と思います。最近ではインターネットなどにあらゆる情報がはんらんし、患者も

いろいろな知識を身に付けている。しかし、「頭でっかち」になって、担当医や医療

機関を疑ってばかりでは、ベストの治療を受けることはできません。

 

5.「ドラッグ・ラグ」の解消を

 「ドラッグ・ラグ」とは、海外の医療現場で使用されている薬が、日本国内で使用

できない状況を言います。例えば、ある種の抗がん剤の使用が日本以外の国で

は認められていて、効果を発揮していても、日本では厚生労働省の承認が下りて

いないため、使用することができないケースが少なくありません。

 

※小倉恒子さん(小倉耳鼻咽喉科医院副院長)が12月5日、「乳がんの女医が贈

る 乳がんが再発した人の明るい処方箋」(主婦の友社)を出版した。

詳しくは下記ページを見てください。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081205-00000004-cbn-soci

 

興味がある方は本を読んでみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私は、癌になる前から臓器提供意思表示カードを持っています。自分にもしもの

ことがあった時自分の心臓や肝臓などを誰かが使うことでその方が生きることが

できるのなら提供してもいいかなとなんとなく考えていました。ただ具体的に何の

臓器を提供するかとかはあまり考えてもいませんでした。

 

 妻に以前その話しをすると私とは考え方が違っていました。それはそれで個人

の問題なのでいいと思っていたのでそれ以上話をすることもなく自分が死を意識

することもなかったので署名もしないでそのままになっていました。

 

 自分が死を意識して、効果のある薬がない状況にある今あらためて臓器提供に

ついて考えてみました。例えば自分の心臓で助かる人がいるなら、ぜひ使っても

らえたらと強く思うようになりました。

 

 でも、今は末期癌で肺に転移している状況でさらに抗がん剤まで受けている自

分が心臓の提供ができるかどうかわかりませんでした。

 今回の入院で思い切って看護師に聞いてみましたが、はっきりわからないので

主治医の先生に聞いてくださいとのことでした。主治医の先生聞くと、今の私の体

では難しいのではとの回答でした。心臓はまず無理でしょう。可能性があるとすれ

ば角膜だけでしょうとのことでした。

 

 癌になると、心臓の提供もできないのかとふと思いました。

 

 

 

 

 

 

 先日テレビでトロッコ問題というのをやっていました。

 前からトロッコがこちらに向かって走ってきています。今自分は、線路の切替え

機のところにいるとします。線路を切り替えないと作業員4人とぶつかってしまい、

線路を切り替えると1人の作業員とぶつかってしまいます。この時あなたは線路を

切り替えますか?それとも切り替えませんか?という問題でした。

あなたなら線路を切り替えますか?

 

 このことを考えていた時ふと思ったのです。

 

 もしあなたが医者だとします。同じ病気の10代の患者さんAさんと50代の患者さ

んBさんがいたとします。今ここにその病気の特効薬が一つしかない時あなたは

どちらの患者さんに薬を投与しますか。私はAさんだと思います。

 

 でもこの場合これを判断しなければいけないお医者さんはとても心が痛むと思

います。ましてお医者さんはBさんに話しをしなければいけないのです。この話しを

聞いたBさんよりこの話しをしなければいけないお医者さんはどれほど辛いことで

しょう。

 

その気持ちを忘れてしまっていたようです。

 

 

 

 

 


 

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